美しい人

「役立たず」であることは、とても美しく、とても厳しい。


ずっと「役立たず」であろうとしてきた。
同時に「役に立つ人」でない不安を抱えてきた。


いま思うのは、どちらも必要ないってことだ。
どうだっていいじゃないか。


美しい人であろうと願う、その願いを打ち消す必要すらもなく、
醜さも美しさも、世界が鏡でもあることに気づいた刹那、
美しい人を、美しいなあ、とおもった。