ミスキャスト

そもそも構造的に問題があった。知らんぷりできるほど立派な人間じゃないからどうにかやってこうとした。不完全なまま。真っ当なことを言ったつもりが他人を傷つけたりもした。でも汚いやり口はやっぱり許せなかった。
遠ざかるほど景色は鮮やかになる。目の前の現実はありったけの絵の具をぶちまけて暗すぎる色彩。目を開けて直視するしかない。そこに光が射そうが射すまいが。