Oくんへ

「ひかりの花」
 まにあわなかったこと 追いつけなかったこと
 言いそびれたこと 口走ったこと
 遠ざかるものよ バイバイさようなら
 戻らない時こそ 何より美しい
   八月の雨に濡れた夜の花よ
   闇でしか見えない光がある
 すべて宇宙は なるようになる
 そのことを知っている きみの前では
 さよならの言葉に 意味は何もない
 またねって言葉に 何も返事はない
   八月の雨に濡れた夜の花よ
   闇でしか見えない光がある
 まにあうかもしれない 追いつけるかもしれない
 あきらめないで 声に出してみて
 遠ざかるほどに 近づくものがある
 戻らない時こそ 何より美しい
   八月の雨に濡れた夜の花よ
   闇でしか見えない光がある