かけこみ寺

今日もぼんやりしていて所用のために乗った電車を降りたホームで肝心なものを忘れたことに気づくが時すでに遅し。
ぼくはドジでのろまなカメです。そうだ、そうだったんだった、忘れてた。それで許されるほど社会は甘くないが、あんまり無理しないほうがいい。社会人として立派にやろうとするあまり、いがみ合ってばかりじゃないか。かくいう自分も社会人として完璧な仕事をやろうとするあまりに人を許さなかったのではないか?
やっぱ、いいかげんがいちばんやね。いい加減が。その境地に行きたい。いいかげんに。
で、そのあと愚僧はかけこみ寺に行ったのさ。池の真上にぽっかりと大きな蜜柑が浮かんでいてさ。何を飲んだり食ったりするでもなく話をしたのさ。
帰りの電車を降りると蜜柑はどこにもなく、小さな白いお月様があったとさ。